妊娠初期から出産までの流れやトラブル

超音波検査


最近は妊婦健診で撮影した超音波写真をママにプレゼントする病院も増えてきました。しかし、慣れていないと、赤ちゃんがどんなふうに写っているかも分かりません。そこで、超音波写真の見方を覚えましょう。暗号のように見える写真のアルファベットや数字にも赤ちゃんの成長ぶりを示す情報が記録されています。

妊娠中の超音波検査

超音波検査とは

超音波検査
ママや赤ちゃんに体に負担をかけず、子宮の状態や赤ちゃんが成長する様子を、モニターを通じてリアルタイムで観察できるのが超音波検査法です。
初期にはプローブを腟から挿入し、赤ちゃん(胎のう)の位置や大きさ、子宮の形などを検査します。このとき計測した赤ちゃんの大きさから妊娠週数を確認・修正します。妊娠週数・出産予定日の算出は、初期の超音波検査による診断の信頼性が高いといわれています。
中期以降からはプローブをおなかに当て、赤ちゃんの発育状態や異常のチェック、胎盤の位置、臍帯の状態などを調べます。超音波写真には大きさを表す数値も表示されています。

赤ちゃんは妊娠何週目から見える?

妊娠5週の赤ちゃん妊娠5週の赤ちゃん
超音波検査では、妊娠4~5週ごろに赤ちゃんの入った袋(胎嚢)が見えてきます。それから約1週間後に胎嚢の中に胎芽(妊娠7過までの赤ちゃん)が見え、心拍も確認できるようになります。ここで初めて妊娠が成立したことになります。
ただし、最終月経から算出した妊娠週数にズレがある場合は、この限りではありません。最終月纏が予定どおり来ても、排卵や受精が遅れると、実際の妊娠週数よりも早く数えていることがあります。「むう妊娠6週のはずなのに、胎嚢が見えない」などといたずらに心配せず、次週の診察を待ちましょ実際の妊娠週数は、赤ちゃんの個体差が最も小さい妊娠9~10週ごろに、赤ちゃんの頭からおしりまでの長さ(頭殿長)を測って算出します。このとき、出産予定日も確定します。

超音波写真の見方

超音波写真に写るのは、子宮と胎児の断面図です。妊娠10週を過ぎた頃から、ママが見ても赤ちゃんの体が分かるように。1枚の写真に全身が写るのは、およそ15週頃までです。それ以降は体の一部が写るようになります。

超音波写真の見方図解

●+マーク ●GS ●TTD ●CRL
BPDやCRLなどで胎児の体を調べるとき、基点と終点に+(またはX)をつけ、その間の長さを測ります。 初期に胎児が包まれている「胎嚢」の大きさ。胎嚢を確認することで子宮外妊娠かどうかが分かります。 おなかの横幅を測定した値。中期以降に妊娠週数に合った発育具合かどうかを調べるのに使われます。 胎児が自然に体を曲げた状態での頭からおしりまでの長さ。8~11週頃まで妊娠週数の修正にも使われます。
●BPD ●FL ●FTA ●APTD
頭部を真上から見て、左右のいちばん出ている部分を結んだ長さ。発育具合を調べるため13週頃から計測。 太ももの長さのこと。21週頃から計測を始め、BPDやFTAなどと合わせて、推定体重の計測に使われます。 胎児のおへその位置で輪切りにした楕円形の断面積の値です。胎児の推定体重の計算に利用されます。 おなかの前後の厚みの値のことをいいます。中期以降に推定体重を算出するときに使われることがあります。